ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

110年前の歴史を塗り替えた力士、尊富士の壮絶な優勝。

大相撲春場所、東前頭17枚目の新入幕力士の尊富士(たけるふじ)(24)が、前日の取組での負傷を乗り越えて強行出場して豪ノ山を破り”自力”で110年ぶりとなる新入幕優勝を決めた。「出場の決断は医学的には止めるべきかもしれないし、その影響は今後に及ぶのかもしれない。しかし、それでも私は出場の選択が間違いだとは思わない」と語った尊富士、今場所、110年前の歴史を塗り替える新入幕優勝の他、歴代最速に並ぶ初土俵からわずか9場所での新入幕を果たし、昭和の大横綱・大鵬に並ぶ新入幕11連勝の記録も打ち立てた尊富士の強さの秘密は一体何なのか。立ち合いが鋭くそして早い。あたりも良く休まないで攻める正統派の押し相撲が身上だ。兄弟子の横綱照ノ富士に、「上半身のトレーニングはやめろ。四股とすり足だけやれ」と命じられても、ベンチプレスMAX220キロのトレーニングを欠かさず、それがパワーのある押し相撲を生み出している。大相撲の歴史を次々に塗り替える尊富士、そのことを尋ねられると、尊富士は「記録を作る力士よりも記憶に残る力士になりたい」と答えている。前日の取り組みで靱帯(じんたい)が伸びてしまっても、激痛をこらえて土俵に上がり優勝を決めてみせた尊富士は、十分に「記憶に残る」力士であることは確かだろう