ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

58歳芸能界スパッと辞めた故・上岡龍太郎氏、息子が真相を語る。

2000年に引退を発表し、二度と表舞台に復帰することがなかった関西の大物タレント上岡龍太郎さんが81歳で亡くなった。彼が人気絶頂だった58歳での突然の引退に世間は何があったかと当時大騒ぎされた。「自分が引退した方がいいタイミングが来たら教えてほしいと妻に話したら「今やで」と言われたから」「楽屋の鏡で白髪交じりの老人になった自分の姿を見て、内面は変わっていないのに体は確実に衰えているのが許せないと思ったから」「ゴルフにはまっているのでアメリカに渡ってゴルフのプロになりたい、という夢を実現したいから」など様々な引退理由が飛び交った。当時の上岡氏は、毎年芸能所得番付の上位に名を連ねその人気ぶりは、現在の明石家さんまや笑福亭鶴瓶のような大御所的な存在だったから、58歳の働き盛りでの突然の引退は暫くの間、世間でも大きな話題にされたのだ。「真相」についてはいまだにナゾのままだが、上岡さんの訃報とともに発表された息子で松坂桃李主演『マエストロ!』の映画監督として知られる小林聖太郎氏のコメントを読んでそのナゾが解けた。小林聖太郎氏の父についてのコメント「とにかく矛盾の塊のような人でした。父と子なんてそんなものかもしれませんが、本心を窺い知ることは死ぬまでついに叶わなかったような気もします。弱みを見せず格好つけて口先三寸……。運と縁に恵まれて勝ち逃げできた幸せな人生だったと思います」。間近で父を見てきた息子の眼は鋭い。「運と縁に恵まれ58歳で勝ち逃げした」上岡龍太郎さん、こころからご冥福を祈りたい。