今から412年前の1611年( 慶長16年)、スペイン領フィリッピンの臨時総督であったドン・ロドリゴ⬆が乗船していた船サンフランシスコ号(1,000トン)がフィリッピンからメキシコに向けて航行中、千葉県御宿町の沖合で難破し沈没した。救助されたドン・ロドリゴは、二代将軍秀忠に謁見した後、駿府(静岡)に隠居していた徳川家康にも謁見している。その彼が記した日本についての見聞録が残されている。「この国の諸都市は、人口が多く清潔で秩序正しく、ヨーロッパにおいてもそれと比較すべきものを見出すことは困難である。江戸の市政はローマの政治と競うことが出来、街路は幅広く長い直線でスペインに勝り、何人も踏んだことのないほど清潔である。風土はスペインに似ており、米・麦が多く、狩猟・漁獲物など欠けるものがなく、全てスペインに勝り、その量も多い。銀の鉱脈が多く、日本人は銀の精錬技術に熟練していないにもかかわらず驚くべきほど産出する。国内で採取される金もまたその質が非常によく、それで貨幣を造っている。もし、この国に我らの主なる神(キリスト)が欠けておらず、また、この国が我らの(スペイン)国王に従っているならば、私は故郷を捨ててもこの地(日本)に住みたい。400年経った現代でも、スペイン人は同じような印象を日本に持つに違いない。金・銀の代わりに優れたアニメを数多く産出する国に変わってはいるけれど(笑)