ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

バカども発言。寂聴さんは94歳でも、まだ生臭い。

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瀬戸内寂聴さんが、わが国の死刑制度を批判して「殺したがる馬鹿ども」と法務に携わる人達を馬鹿呼ばわりした発言をしたことが物議を醸している、とニュースで報道された。驚きなのは寂聴さんは御年94歳の僧侶であること。日本の文化人として最高の栄誉である文化勲章も受賞している僧侶であり作家でもある知識人の口から「馬鹿ども」というその人となりに似つかわしくないコトバが発せられたのだからニュースになるのは当然と言えば当然だ。瀬戸内寂聴さんはその異色すぎる経歴から、好きな人・嫌いな人が極端に分かれる人物として有名だが、そのバイタリティあふれる生命のエネルギーは年老いてなお衰えを感じさせない。生臭坊主という言葉があるけれども、寂聴さんはその生臭さが人を惹きつけ、あるいは疎まれる原因になっている。魅力と言う文字は、鬼へんに未と書くが、寂聴さんは好き嫌いは別にして人々から絶えず注目し続けられるのは、時には鬼になって「馬鹿ども」というような表現を口にしたりするからなのだろう。90歳を過ぎて大病をすれば「生きているのが嫌になった」と僧侶らしからぬ発言もする。わが国では珍しい奔放な生き方をほぼ1世紀にわたって貫いてきた女性である寂聴さん。歯に衣を着せずに世の中に警鐘を鳴らす「生臭い発言」を100歳過ぎまでもどうか続けてもらいたいと思うのである。