猛暑の夏が訪れている中国では、街頭で上半身に何も着ない男性をひんぱんに見かける。こうした風潮について、中国での生活が長いFNNの山崎北京支局長の解説がユニークだ。「中国人は、自分の快適さを保つための感覚が、他人の目や社会常識を上回っているように感じられる。つまり、中国では常識の範囲が日本よりも広く、周囲の人々にもそれを受け入れる土壌があるように思われる。中国人には「まずやってみる」という意識が強い、猛暑で暑ければ「裸になってみる」、これとは逆に「日本人は、やってもいいかどうかを聞く」のに対して「中国人は、やってはいけないことを聞く」のだと日本通の中国人は嗤う。つまり、出来るかどうかを確かめる日本人に対し、禁止事項を確認する中国人。中国人には「やってはいけないこと以外は全てやっていい」という認識が強く、事前に確認するのはまだ良い方で、いずれにしても「やりたいことをまずはやってみる」のが中国流なのだ。夏、暑ければ人目をはばからず上半身ハダカになる、こうした振る舞いが中国人の強さであり、奔放さであり、日本人には違和感や嫌悪感にも繋がる振る舞いなのだ。行動に移す前にリスクや対策を考える日本人と違い、中国人はやってダメならその時に考える人が多い。車の無人運転やドローンなどに代表される中国の技術発展のスピードは日本よりも格段に速い。試験段階でのトラブル、特に人身に関わる事故が起きれば日本は全てがストップするが、中国はその経験を糧にさらなる前進を図るからだ。相対的に見れば日本は変わらない、ないしは変わるスピードが遅い「つねに変わらない日本」を維持しようとするのに対して、中国は変わる速さも「まずやってみる」考え方も、常に世界1スピーディな国なのだ」。納得できる意見である。