
2025年、海外の音楽シーンに、ようやく「日本発」の音楽が届くようになってきている。日本の音楽が世界中に広がりはじめたのは、日本ならではのアニメのネットを通じたストリーミング再生の普及によるものだ。2年前の2023年にアニメ「【推しの子】」の主題歌としてリリースされたYOASOBIの「アイドル」が世界的なヒット曲となり、ビルボードの国際チャートで1位を獲得したことがその象徴と言える⬆️。YOASOBIの「アイドル」のMVの世界中での再生数は、すでに6.1億回を超えている。今年、世界33都市を巡るワールドツアーで50万人規模の動員を行うと言われているAdoが、世界で確固たる人気を確立したのは、アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」の効果が大きい。Adoのワールドツアーのチケット販売も、アニメ配信サービスのCrunchyrollが担っており、アニメファンの集客をベースに50万人の動員が可能になったと考えられている。この他、アニメ「チェンソーマン」の主題歌である米津玄師の「KICK BACK」がアメリカでゴールドディスクを獲得したり、昨年世界中で大ヒットしたCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」もアニメ「マッシュル」の主題歌であり、こうしたアニメと音楽の相乗効果によって、日本の音楽が世界中に届き始める時代が、とうとうやってきたというわけだ。