SNS上でしばしば起こる日本車のデザインがダサい問題。「日本車は燃費とか壊れにくいとかそれなりに評価されてる部分もあるのに、デザインで台無しだろ、あとデザイン頑張るだけで無敵になれるのに何でいつまでも力入れないのか不思議なんだけど」という声に、日産やドイツのアウディでカーデザインを手掛けていたカーデザイナー和田 智氏が解説している。「日本人は”ない”ことを怖がるんですよ。クルマのデザインでも、例えばボディサイドの余白が怖いとかね。日本メーカーは、とくに経営陣は、その余白に耐えられないんです。普通に見られるのが怖くて。ドイツはメーカーもユーザーも余白のもつ深みや強さに価値を見出すような教育を受けている」「日本車のデザインは、”新しさ”にとらわれすぎている気がします。トヨタにも日産にもホンダにもせっかく素晴らしいデザインの伝統があるのに、使おうとしない」「日産とアウディで仕事をしてみて、日産時代に言われた「売れるクルマをつくれ」というようなことはアウディでは一度も言われませんでした。皆、とにかく美しいデザインを描くことに努めていました」「ヨーロッパの車のデザインの基本はクラシシズム(伝統的)なのに対して日本車のデザインは、退屈なおとなしいデザインにならないように努めるあまり、奇抜なモチーフを多用しているような気がします」。デザイン性はともかく燃費とか耐久性で世界の国々で人気を博している日本車、「デザインがダサい」と感じているのは日本人だけなのかもしれない(笑)