ニューヨークのメディアAP通信が、「ほぼ一夜にして、日本はコロナウイルスの驚くべき、そしてやや謎めいた成功例を示した。1日あたりのCOVID-19感染者数は、8月中旬のピーク時に東京で6,000人近くに達していたのに、現在は激減しており、人口密度の高い首都東京では日常的に100人を下回り、11カ月ぶりの低水準となっている」という記事を書いた。これに対するニューヨークっ子の反応、「日本人たちが免疫を持っているとしか思えない、 対策が十分だったのは明らかだが、それでも他の国と比べて差が大きすぎる」という声があがった。確かに、他の国に比べてコロナ感染者数や死亡率が極端に低いままの日本人には、常時体内を巡回してウィルスの侵入を防いでいる「自然免疫」が備わっていて、他のウィルスに比べ毒性が弱いコロナウィルスを抑え込む力があると言われてきた。日本人は、新型コロナにかかった人が次の人にうつしても、その大半が「自然免疫」で抑え込まれてしまい、次の人への感染につながらない。すなわち新型コロナ感染のチェーンが切れやすい、ことが他の国に比べて感染者数が少ない理由とされてきた。コロナ感染者数の激減は、ワクチン接種の普及による「獲得免疫」と体内に備わっている「自然免疫」の2つの免疫による相乗作用によって起きている現象と言えそうだ。