米国のワシントン・ポスト紙が、先進7カ国(G7)のなかでコロナワクチンの接種が始まっていないのは日本だけだとからかう記事を書いた。その理由は、日本の官僚的警戒心と外国製薬企業への不信が影響しているという見方を示している。日本では新型コロナワクチン接種への不安が根強い上に、非常に慎重な官僚の文化があるためで、日本人の警戒感について、経営コンサルタントのロシェル・カップ氏は「完璧」を求め間違いを許さず、物事が上手くいかないと責任をほかにも求めるという日本独特の文化に根付いている、と解説、緊急時においては、完璧主義は行政を麻痺させる危険があると指摘している。日本では海外からの輸入ワクチンの場合、日本人に投与しても安全性や効果がどの程度かということを確認するために、国内でもさらに治験が必要という考え方で、現在200人程度の国内治験の真っ最中だが、アメリカが接種前に行った4万人の治験と比較してあまり意味がないとも指摘している。現在ワクチン接種に石橋を叩いている状態でいる日本は、世界的なワクチンの供給不足で、遅い接種がさらに遅れる可能性がある事も指摘された。さらに世界中ですでに始まっているワクチン接種により需給がひっ迫しており、果たして予定通りに日本に納品されるかも定かではないとも伝えている。確かに何においても慎重主義のニッポンは、現在世界で臨床試験に入っている63種類のコロナワクチンのうち、日本のものはわずか2つ、その国産ワクチンの実用化も2022年以降になる可能性が高いという。日本人には「ワープスピード」という仕事感覚が欠落しているように思われる(笑)