グランドスラム初制覇からわずか5ヶ月、2つ目のグランドスラム全豪オープンを制した大坂なおみ選手。まだ21歳の彼女がグランドスラムの残り2つウィンブルドンと全仏を制覇するのも時間の問題だろう。優勝の結果世界ランキング1位の座も手にした彼女はテニス界の歴史に名を残すプレイヤーに育つことは間違いないだろう。決勝の試合をテレビ観戦していて驚かされたのは決勝戦でありながら年齢に似つかわしくない落ち着き払ったその様子だった。男子シングルス準々決勝で始終落ち着かない様子でプレーし結局は試合を棄権してしまった29歳の錦織選手とは実に対照的だった。その冷静さは第2セットを5−7で落としても変わらなかった。そして運命を決めた第3セット、ゲームカウント4−3とクビドバ選手と拮抗したゲーム展開で迎えた第8ゲーム。大阪選手が15ー0とリードして放ったフォアハンドウィナーがラインアウトの判定、すると彼女はすぐさまチャレンジを要求、結果はラインギリギリに入っていてチャレンジに成功、カウントを30−0に広げた。その時の「自分の目を信じた」彼女の冷静なドヤ顔を見て、これで優勝の「女神」を確実に引き寄せたと思わせるシーンだった。試合後「(落とした)第2セットの後の切り替えはどうしたか?」と言う質問に「後悔はしたくなかった。第2セットの後に立て直せなかったら試合を振り返って泣くことになるだろうと考えていた」と冷静に答えている。まだ21歳なのにこの落ち着き、この冷静さ。大阪なおみ選手の連続グランドスラム制覇はこの後、全仏、ウィンブルドンへと続いてゆくかもしれない。