1956年制作のアメリカ合衆国のボクシング映画「傷だらけの栄光」は、実在のボクサー・ロッキーグラジアーノ⇧を描いた作品で、刑務所あがりの不良少年ロッキーがミドル級の世界チャンピオンになるまでのサクセスストウリーを描いている。この映画のアメリカのタイトル原題は「Somebody up there likes me」=上にいる誰かは俺の味方だ、で、このタイトルを晩年の元東京都知事の石原慎太郎氏が、気に入っていて何度も口にしていたと石原氏の四男・延啓氏が明かしている。延啓氏によると余命宣告される少し前から、父・慎太郎氏が「自分は選ばれた人間だという自負はあったよ」と語っていたことと合わせて、「自分は運がよかった」「幸せな人生だった」と己の人生を振り返っていた様子だったと語っている。「Somebody up there likes me」=上にいる誰かは俺の味方だ、というフレーズは英語圏ではよく使われている。ザ・ローリング・ストーンズのメンバーであるロニー・ウッドの生涯に迫ったドキュメンタリー作品『ロニー・ウッド・ストーリー 』のサブタイトルにもこのフレーズが使われている。またデヴィッド・ボウイの作品にもこのタイトルを使った曲がある。人生の幸・不幸の分かれ道は、上にいる神様が自分に味方してくれるかどうかに掛かっているというのは確かな事なのかも知れない。