ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

天安門事件、戦車の前に立ちはだかった青年、ヤラセだった。

1989年6月4日に中国で起きた天安門事件の直後、天安門広場に通ずる路上で、戦車の前に1人で立ちはだかる勇敢な青年が突如現れた⬆。天安門事件の取材でCNNBBCなど世界のメディアが宿泊するホテルの眼の前の路上での出来事だったため、この映像はすぐさま世界中へ配信され、その後も天安門事件を象徴する映像として繰り返し放映されている。世界での評価は「戦車を恐れない勇気のある青年」と賛えられているが、実はこの場面、中国共産党のヤラセ(宣伝)戦略だったと、NHKの記者で実際に天安門事件を現場で取材していた加藤青延氏が証言している。加藤記者によると、広場は前日に軍が制圧していたのにもかかわらず、この青年は車道に侵入できて3分以上戦車の進路を妨害した。にもかかわらず、周りの兵士は一切、この青年を排除せず、放置したままだった。そして軍による厳戒態勢の広場での出来事だったのに「青年は逃走した」と中国共産党が発表する不自然な結末だったからだ。では、中国共産党は、なぜこんな大げさな演出をわざわざしたのか。中国共産党総書記の 江沢民は、2000年に米国CNNからこの戦車の前に立ちはだかった青年について質問を受けた際に「軍は人道的であった」と語った。つまり、中国共産党は、勇気のある青年の行為に対して乱暴な取り扱いをしない人道的な政府なのだ、と言おうとしたのだ。海外メディアのために仕組んだとされる中国政府のこの演出映像、天安門事件から今日まで中国国内での放映が一切禁止されていることからも、これが海外メディアに向けての中国政府のイメージ戦略だったことが読み取れる。