MLBでは打者も投手も相手選手のデータを常に重視する。打者は試合中でさえノートパッドの画面を見て、相手投手のデータを繰り返し画像でチェックする。エンゼルス大谷選手がベンチ内でノートパッドで熱心にチェックしている姿はすでにお馴染のシーンだ。ところが、連日の猛打で週間MVPを初受賞したカブスの鈴木誠也 選手は、地元メディアの受賞インタビューで、ここまでメジャー投手をことごとく攻略してきている彼が「相手投手のデータをどう活用しているのか」と質問されると「(データは)見たことありません」と返したのだ。これを見たMLBオンラインサイトMLB.comのカブス担当バスティアン記者は自身のツイッターで「鈴木はメジャーの球速、球種、配球を自分の感覚だけで調整することを好んでいるようだ」と驚きのツィートをした。カブスの地元シカゴのファンからも「スカウティングリポートをチェックせずにあれだけメジャー投手に対応してるなんて、本当に信じられない」と驚きの声が上がった。「投手データ」を見ない理由について鈴木選手は、シーズン開幕日のインタビューでこう語っていた。「データも大事ですけど、人間がやることなんで。打席に立った感覚と本能みたいなものは大事にしていきたいと思っている。あんまり考えすぎてもおかしくなってしまいそうなので、自分の考えを大切に持ってやっていく」と。投手データをまったく見ずに自らの感覚と本能だけでメジャーの投手を次々に攻略し続けるサムライ鈴木誠也選手、恐るべし。