ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

養老先生曰く、人は「田んぼ・畑・海」で出来てる。

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東大医学部名誉教授で解剖学者の養老孟司先生⬆は、現代人は「ストレスが何か」もわかっていないと仰っている。現代人は「自分の(心の)安定点が分からないから、何がストレスなのかも分からない。現代人はみんな医者任せ。血圧を測ったり、薬を飲んだり。よほどの高血圧を除けば、血圧なんて常に変わって当然なんです。頭でコントロールしようとするから、特に気にする必要のないことまで気にするようになる。これは正常な状態とは言えませんね。だから『自然』の中に身を置いて、外の刺激を入れながら(自分を)揺すってやらなきゃならない。何でもそうですけど、(自然の中で)揺すってやらないと(心は)安定しません。自分自身を揺すってやる。そうすれば(自分が)安定するポイントというのが何となくつかめてくるわけです」「僕はよく言うんだけど、「自分」ってものは何なのかを人は問題にするじゃないですか。でも、「自分」って最初どんなものだったのかというと、直径0.2ミリの受精卵なんですよ。それが体重50キロ、60キロの大人になる。「その50キロ、あんたどこから持ってきたの?」って言うと、田んぼ、畑、海でしょう。自然からとってきたものを食べて、自分ができている。だから、田んぼも海も自分なんですよ。米や魚を食べると自分になる。人はそれに気づかずに、田んぼや海(自然)は自分とちがう独立したものだと思ってる」。「現代人はすぐに自然の中に行ったらああなる、こうなる、といったふうに答えを出したがりますよね。それじゃ意味がない、自然の中に行っても頭で考えれば同じことです。そうではなくて、自然の中で自分がどうなるか見当もつかないことを体験する。それが心を『揺する』ということです」。