ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「前で殺せ」本田会長の「激」に応えた村田諒太、奇跡の王座奪回ドラマ

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WBA世界ミドル級タイトルマッチに再挑戦した村田諒太が王者のロブ・ブラントを2回2分34秒TKOで下して王者に返り咲いた。王座を奪われた前回からそのボクシングスタイルを一変させた村田は、終始前へ出て王者ブラントを殴り続けてブラントの心を折ってみせた。1Rのゴングと同時に王者ブラントは前回の試合とは戦法を変え、足を止めて前に出てきた。村田は「ビックリした。“こう来るか”と面食らった。パンチもあった」という。最初の1分間、村田は、またもやブラントのパンチの嵐にさらされたが、その時、耳に飛び込んできたのが「前だよ、前で殺せ」という本田会長のリング下から飛んできた「激」だった。「前へいくしかない。この試合が最後になるかもしれない。絶対に後悔はしたくない。相手が出てきても、それに対して前へ出る練習もやっていた」と村田は思い出し被弾覚悟で前へ出てブラントの上下に散らすパンチを受けながらも体を振って前へ前へと出続けた。左右のパンチの乱打。そして強烈なボディブロー。そして勝負を決めた2Rでは足を使って逃げようとするブラントを村田は前に出ることで距離を一定に保ち、逃がさなかった。防戦一方となったブラントは左右フックの滅多打ちに堪らず仰向けになってダウン、立ち上がっても村田は休まず襲いかかりついにレフリーストップで勝敗を決したのだ。試合後、本田会長は「半歩前。ブロックも全部前。その勇気があるかないかで決まると思っていた。何しろ手を出せと。相手に一度完全に負けた後に、なかなかこういう試合はできない。村田は持っています」と評価した。