今シーズン所属球団が3回も変わると言うMLBに移籍後初めての波乱続きのシーズンを送っている青木宣親選手が9月はじめに移籍したばかりのメッツで絶好調の打撃を続けている。移籍後に出場した15試合で打率は.317、出塁率が.388とその卓越した打撃テクニックをMLBファンに見せつけている。先月突然にブルージェイスを戦力外になりメッツ入団がきまるまでの間トロントの公園でたった1人でバットを振っていたという青木選手。この時期日本では青木選手が古巣であるヤクルトへ復帰するのではないかと噂された。何故なら青木選手はあと100打席日本で打席に立てばプロ野球の通算打率で歴代1位になれるからだ。しかし、野球人生で初のピンチに陥った青木選手は、日本球界へ戻らずにMLBでの過酷なサバイバルゲームの方を選択したのだ。MLBでの青木選手の通算打率は過去最低で.272最高で.288、通算では.285とメジャーリーガーの平均打率.255をはるかに上回る打撃成績を毎シーズン残してきている。現在メッツでの活躍が目覚ましい青木選手についてニューヨークデイリーニュースは青木をUnsung Hero(陰のヒーロー)と評しMLB公式サイトの記者は「アオキは優秀で厄介で曲者だ」と語っている。今シーズンこれまで所属したアストロズ、ブルージェイスではベンチを温める機会が多かったが先発出場の機会が多いメッツではさらに青木の打棒が冴えわたることが今後も期待できそうだ。帰国して日本の歴代通算打率の記録を塗り替える偉業より厳しいMLBで生き抜く道を選んだ35歳のメジャーリーガー青木宣親、今後のさらなる活躍に期待したい。