ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「広島に放射能は存在しない」、オッペンハイマーの二枚舌。

世界で初めて原子爆弾の開発に成功した天才科学者オッペンハイマー⬆の生涯が映画化され今年度のアカデミー賞を受賞した。広島に投下された原子爆弾が引き起こした惨状を知った彼は、深い苦悩と罪悪感にさいなまれるという物語だが、現実の彼はどうだったのだろうか。1945年広島へ原爆が投下された翌日8月7日に、コロンビア大学の遺伝学者ハロルド・ジェイコブソン教授がワシントン・ポスト紙で「原子爆弾の被害の程度を確かめようとする日本人は、自殺行為である。放射能によって血液中の赤血球が破壊され酸素を取り込むことができなくなり、白血病の患者と同じように死亡することになる。また、原爆の放射線は約70年間消えないという実験結果もある」と放射能の脅威を訴えたが、このハロルド教授の記事を読んだオッペンハイマーは8月9日(原爆投下の3日後)「ヒロシマの地面にはっきり認められるほどの放射線は存在せず、わずかに存在していた放射能もごく短時間に減衰したと信じるべき確かな理由がある」と直ぐさま反論する記事をニューヨークタイムズに寄せたのだ。原子爆弾開発プロジェクト「マンハッタン計画」で放射線外科医を務めたロバート・ストーン博士は、「新聞でオッペンハイマーの放射線の危険がまったくないという印象を与える記事を読んだときは、自分の目が信じられませんでした」と語った。広島への原爆投下後、「私の手は血塗られてしまった」と発言した一方で「ヒロシマに放射能は存在しない」と言ったオッペンハイマー、 科学者とは思えないその二枚舌には驚くばかりだ。