東京ドームで開催された格闘技イベント「THE MATCH」でのキックボクシング頂上対決「那須川天心vs武尊」の試合。当初は 地上波テレビで中継があるという話だったが、試合直前に大会主宰の「RIZIN」関係者と暴力団との交際疑惑が報じられ、フジテレビは放映辞退を発表した。これで地上波テレビでの中継が無くなり、ABEMAのPPV(有料配信)による独占放送⬆になった。独占生中継したABEMAの PPV視聴料は5500円。先日行われたボクシング タイトルマッチの井上尚弥vsドネア戦がアマゾンプライムでのPPV視聴料は500円だったのに対して、日本人同士のキックボクシング対決で視聴料5500円は強気な料金設定に思えたが、何と、有料視聴者が50万人 PPVの売上だけで25億円を達成したのだ。イベント主催者である正道会館の石井和義館長は自身のツイッターに、今大会製作実行委員の榊原信行氏との2ショット写真とともに『チケット売り上げ20億、PPV売上50万件25億、スポンサー5億、計50億』と投稿。地上波テレビ中継が消滅したことで、逆に注目度が高まり空前の興行となったことを明かした。2000年前半の格闘技でPRIDE全盛期の時に地上波テレビ局が支払っていた放映権料は約1億円だった。今回の「天心vs武尊戦」でフジテレビが提示した放映権料も1億円程度とされ、PPV売上25億円とは比べ物にならない金額だ。地上波テレビでの格闘技ビッグマッチ中継の終焉を告げた「天心vs武尊戦」だったと言えるだろう。