ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

お医者さんの誤診率28%、AIドクターは19%。診察して欲しいのはどっち?

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先頃、英王立内科医師会とスタンフォード大学などが共同で行った人間の医者とAI(人工知能)ドクターとの医療診断の能力比較の実験結果が興味深い。総合医として独立開業するために受ける医療診断の「試験問題」で、人間の研修医たちの過去5年間の平均誤診率が28%だったのに対してAIドクターの誤診率は19%だったという。さらに、症状と疾患の範囲を広げ、より現実的な状況に即した診断では、経験豊富な医師7人と競ったAIドクターの誤診率が20%だったのに対し、人間の医師の誤診率は6〜36%とバラつきがでたという。風邪など一般的な症状の試験でも、人間の医師の誤診率は1〜48%と大きな幅がでたが、AIドクターはわずか2%の誤診率だという。我が国の外来診療でも1時間以上待たされ3分間診療という現状の中で「誤診」された経験を持つ人は私を含めて数多く居るはずだ。多くの診察データを蓄積したAIドクターによる一般診療を我が国でもイギリスに倣って導入を検討してみてはどうだろう。ただし、AIドクターは診察については人間のドクターより優秀だが、診察後に患者さんとの人間的なふれあいや心のケアなどのフォローができないという大きな欠点がある。初診の医学的診断はAIドクターに任せられてもあとの治療は生身の人間の医者がどうしても必要なのだ。どうやら「医は仁術」=患者さんを思いやる「心のケア」は、現代の最先端技術を持ってしてもAIドクターにはまだムリなようだ(笑)