MLBの今シーズンも残り4試合、エンゼルスの大谷翔平選手が日ハム時代に記録した自身の最多本塁打に並ぶ22号ホームランを放った。試合後クラブハウスから引き上げる日本の報道陣に向かってメジャー最強で最高年俸のマイク・トラウト選手が「オオタニはルーキー・オブ・ザ・イヤーだ」と普段の彼らしくない大きな声で叫んだのだ。ヤンキースの二人の選手と新人王レースを争っている大谷にとっては何とも心強い応援のエールだったに違いない。今年始めに大谷のエンゼルス入団を真っ先に喜んだというメジャーの主砲は2009年にドラフト1巡目でエンゼルスに入団したいわば球団生え抜きの選手であり「新人王」を皮切りにMVPを2回、シーズン30本塁打30盗塁の最年少記録を持つスーパースターなのだが、ただ一つ入団してから今までプレーオフ進出の経験が無い。トラウト選手より3歳下の大谷翔平選手のエンゼルス加入によって来シーズンはプレーオフ進出の可能性が見えてきたと彼はきっと思っているに違いない。この夏、MLBコミッショナーが苦言を呈したようにトラウト選手はスーパースターらしい振る舞いを良しとしない地味な性格の持ち主でマスコミのスポットライトを浴びることをあまり好まない。その彼が大谷選手の「新人王獲得」を報道陣の前で大きな声で明言してくれたのだ。来シーズンは打者専門での活躍が期待される大谷選手、MLBを代表するスラッガーのトラウト選手と並んで「OT砲」のアベックホームランを量産し、エンゼルスのプレーオフ進出をぜひ実現してもらいたいものだ。