エンゼルスの大谷翔平選手が、トミージョン手術から復帰後、本拠地での初本塁打となる2号2ランを放った。角度39度で高々と舞い上がる最高到達点152フィート(約46.3メートル)の一発に、米メディアも「完全無欠のムーンショット」と大々的に報じた。試合後のインタビューで、「右翼方向へのホームランは意識して打つのか」という質問に
「ないですね。ライト方向へは角度さえ付けば、ある程度当てただけでも入ると思っているので」と答えている。「角度さえ付けば当てただけでもスタンドに入る」と言う意味を問われると「結果的には打っているので、自分のタイミングで打っていると、打つというよりもボールにちゃんと当たっているだけのこと。特に力む必要なく行くことが大事かなと思います」と回答、どうやら大谷選手はホームランにできる「打撃角度」のスイングを取り戻した様子なのだ。MLBの科学分析システム「スタットキャスト」によれば「ショウヘイ・オオタニにの「発射角度」39度のホームランは、今シーズンのエンゼルスにおいて最も角度のあるムーンショット(高い弾道のホームラン)だという。「2018年以降、チーム内でムーンショット(角度のある本塁打)トップ5のうちの3本を、オオタニが放っている」と分析。1位は大谷の45度、2位はトラウトの41度、3位は大谷の40度、そして4位にこの日の大谷の39度が入り、5位にトラウトとアップトンの38度が“ランクイン”していると言う。ムーンショットの打球角度は、空気抵抗を考慮すると39〜41度が理想とされる(⬆上の図)。この角度を作るには、バットがボールの中央の下1、2mm地点に当たらなければならない、この微妙な「打撃角度」で打つムーンショットを2号HRで取り戻せた大谷選手は、これからHR量産体制に入れるかもしれない。