日本に帰化したイラン人ジャーナリストのシャハラン氏(⬆️右)が、X(Twitter)に広島・長崎に原爆を落とされた日本が「アメリカに復讐しない理由」について投稿した意見に耳を傾けよう。「 原爆を落とされた日本と、落としたアメリカの関係について、私の母国であるイラン人は一体どう考えているのか私は興味があった。絶対に許せないはずなのにアメリカの同盟国となった日本に、大きな疑問と不信感を持つ、という意見がイラン人の間では圧倒的だろう、と思っていた。 しかし私が質問した半数以上のイラン人は、「さすが日本人だね」、と答える。実は私も同意見である。日本人は怒っても悲しんでも無表情に見えて何を考えているのか分かりづらい。どんなにひどい原爆攻撃を受けても、テロなどではやり返さなかった日本人は、無表情にクールに、技術力と製品力で完璧にアメリカに復讐した。 原爆を落とされ、国土をめちゃめちゃにされて敗戦して、それでも焼け野原から技術力で復興し、ついには世界を征服した。東芝、日立、トヨタ、ソニーなど一時期は世界のどこに行っても、イランでさえも、優れた製品は全て日本製だった。これをイラン人は、さすが日本人だと褒めるのである。ところが、「失われた30年」を経て、日本人はずいぶんおとなしくなってしまった。と同時に、原爆の悲惨さと敗戦後の貧しさを振り返ることもなくなり、自省もなく、先人に学ぶこともなく、ビジョンも価値基準もあやふやになってしまっているのが日本の現状だ」。平和ボケした日本人には実に耳の痛い意見である。