今年の流行語大賞に当選確実な「このハゲ―!」の主役である豊田真由子議員が事件発覚後3か月にわたって雲隠れし続けていたが、昨日とうとうテレビ番組に出演し、国会議員を続けるための命乞いを行った。インタビュアーの宮根氏の質問に答えるというカタチでの謝罪会見であったが、どんなに言い訳をしてみたところであの強烈すぎる罵声の数々が人々の記憶から消え去るとは思えない。東大卒でこれまでエリート女史としての輝かしいキャリアの道を歩んできた豊田女史が、たった数分の罵声のボイスメモによって人生が暗転してしまうという出来事はまさに皮肉な出来事だった。そのミステークを消しゴムを使って消し去り再びエリートの王道を進むために行ったテレビインタビュー。その内容は何も人々に訴えるものが無く、会見のビデオを見ていたニュース解説の木村太郎氏が「この人は駄目だね」と切って捨てた。彼曰く「人を育てるのに怒鳴っちゃダメ、(彼女には人を)育てる態度がまったく無い」とも述べた。確かに上に立つ人間に人を育てようという気持ちが無ければ部下からの裏切りにも会うだろう。今回のスキャンダルはそのことを明快に語った事件だった。近代中国の知識人であった魯迅のコトバに「水に落ちた犬は撃て」という厳しい言葉があるが、豊田女史はまさに「水に落ちた賢かった犬」彼女の選挙区の住民がこの舌禍事件にどういう審判を下すのか、衆議院の解散選挙が1か月後に迫っている。豊田真由子女史の流行語大賞と衆議院選挙のダブル当選を祈ってあげようではないか。