
今から50年前の1975年、シングルレコードとして約450万枚を売り上げた日本音楽史に残るメガヒット曲「およげ!たいやきくん」が誕生した。歌詞の内容は、「たい焼きがたい焼き屋から逃げ出し、海へ逃亡する」というもので、作詞家の高田ひろお氏は、当時「鍵っ子」と呼ばれた父と母が「共働き家庭」の子供たちの寂しげな姿が鉄板で焼かれている「たい焼き」と重なって見え、「たい焼きを七つの海で自由に泳がせたら面白い」「子供たちに遊び心と冒険心を伝えたい」と思い童謡を作詞したという。作曲した佐瀬 寿一氏の曲調はゆっくりとしたバラード調で、「およげ!たいやきくん」のストウリー表現にぴったりだった。当時、およげ!たいやきくん」のメガヒットについてリサーチした「子ども調査研究所」によると、幼児・小学校低学年の子供とその(若い)父親からブームの火がついたと言い、レコードを購入した父親の意見は「子供が欲しがったし、親も興味があった」「子供が喜びそうなので」といった理由ががほとんどだったという。この歌を唄った子門真人⬆️は、この曲がメガヒットになるとは思わなかったため、レコード会社から「印税と買取どちらが良いか」聞かれた際に軽い気持ちで「買取で」と答え、1曲の歌唱買い取り料として5万円を受け取っただけだった。(もし、印税契約していればシングルレコード1枚当たり1円として450万円=(現在の価値で4500万円)を受け取れた計算)。しかし、この歌がメガヒットした後、発売元のキャニオン・レコードから、功労金として子門真人は100万円と白いギターをもらったと言う。