ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「慰安婦事実と違う」Wポストに意見広告すぎやまこういちさん死去。

f:id:gunjix:20211227171100j:plainf:id:gunjix:20211227171114j:plain

1960年代、ザ・タイガースの「花の首飾り」やザ・ピーナッツの「恋のフーガ」、ガロの「学生街の喫茶店」、ヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」などのヒット曲を生み出し、その後もCMやアニメ、映画音楽など多彩なジャンルの楽曲も手掛け、ゲームソフト「ドラゴンクエスト」の音楽は86年の発売以来、シリーズの全楽曲500曲以上を作曲したすぎやまこういちさん(⬆上写真右)が今年の10月に90歳で亡くなった。すぎやまさんは、東京都立武蔵丘高等学校で級長をしていたが、退学必死の大問題を起こした親友の青島幸夫(後に放送作家・東京都知事)のために職員会議に乗り込んで談判して助けている。高校卒業後は音大志望だったが、月謝が高い為あきらめ月謝の安かった東京大学理科II類に進学したという変わりダネの人物だ。多彩な音楽活動の傍ら「社会的な主張」にも熱心だった。2007年6月14日付ワシントン・ポスト紙にアメリカ議会での「従軍慰安婦問題の対日謝罪要求決議」の採択阻止を目指して、広告費2,000万円全額をすぎやま氏一人で負担して慰安婦問題について「日本側に強制性はなかった」とする意見広告「THE FACTS」(⬆上写真左)を掲載した。さらに、85歳の年には自身の公式サイトで「LGBTである事で理不尽に差別されるのは是正されなければならない」と述べるなど、生涯を通じて社会に対する批評精神を失わなかった。気骨のある昭和人がまた一人消えた2020年だった。