きのう、小池百合子東京都知事が、豊洲市場の地下空間問題に絡んだ都庁職員の懲戒処分を発表した。すでに退職した職員を含めて処分の対象は18名に及んだ。挙句に都知事自らも「けじめ」と称して3か月間減給処分にするという。責任を取らせる立場の都知事が責任を取って見せるなんて矛盾した小芝居に過ぎない、「小池劇場」はいい加減幕を引くべきだろう、という意見がネットに噴出した。たしかに、この件以外でも小池都知事の矛盾点は多いのだ。その最たるものが先日報道されたオリンピックカヌー・ボート競技場を最初に提案した宮城県の長沼競技場案を引っ込めて当初からあった東京海の森水上競技場案に戻すという1件だ。その理由が予算削減のための長沼案を試算してみたら当初の海の森案の工事費とほぼ同額だからだという。視察する前からわかっていた筈の工事予算比較をいまになって言い出すという間抜けすぎる矛盾点に都民が怒り始めているのが現状だ。就任からすでに4か月、豊洲問題といいオリンピック会場の見直しといい、結論を先延ばしするばかりで何の進展もないままの日々、豊洲市場のオープンは何時になるのやら出口が見えてこない。「都民ファースト」をスローガンに掲げる小池都知事はあまりにもおためごかしのパフォーマンスが多すぎるのではなかろうか。4か月前に1票を投じた自分が恥ずかしく思えてくる小池都知事のこうした愚策ぶり、そろそろ厚化粧を落としてパフォーマンスだけの「小池劇場」の幕を降ろし、真に実行力のある都民ファーストの都政に邁進してもらいたいと思うのだが、言い過ぎだろうか。