大阪で開催中の「関西万博」が開幕から78日目となった6月29日、関係者を含めた来場者が1000万人を突破したというニュースがテレビを始めマスコミが一斉に報じたことでご存じの方も多いだろう。1000万人突破のセレモニーには、博覧会協会の石毛事務総長が出席し、「私たちが思っている以上に来場者が増えて、想定よりも早く1000万人を達成しました。夏本番ということで、ぜひサマーエキスポ、夏の万博を楽しんでもらいたいです」と呼び掛けた。しかし、開幕から78日目での来場者1000万人突破は前回1970年の第1回万博と比べて多かったのか、少なかったかについて、NHKをはじめマスコミはまるっきり伝えなかった。そこで、55年前の関西万博の入場者について調べてみたら、3月14日に開幕し、4月19日に来場者が1000万人を突破している。つまり、開幕からわずか36日目、今回の万博の2倍以上のスピードで来場者1000万人を達成していたことがわかったのだ。「関西万博」は、実は大阪府や大阪市が主催者ではなく、国際博覧会条約という国際条約に基づき、日本政府が主催者として実施している大規模国際イベントだ。その主催者である日本政府に遠慮してか、NHKをはじめとするマスコミは、「来場者が前回の半分」という事実を、決して伝えようとはしないのだ(笑)