ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

生きてるようなこのミイラ、2400年前のタイムカプセル。

1950年、デンマークの泥炭地で燃料にするために泥炭を切り出していた一家が、謎の遺体を発見した。あまりに状態が良かったため、殺されて間もない、地元の殺人事件の被害者かと思われたが、遺体を放射性炭素年代測定により分析した結果、死亡時期は紀元前405~380年頃、今から2400年も前の鉄器時代の遺体だと判明した。つまり、損傷がほとんどない完全な形で現代まで残った古代のミイラだったのだ⬆。このミイラの骨と軟組織が長期にわたってきれいに保存されていたのは、泥炭地の環境が酸性だったから。脳は、委縮していたがそのままの形を保ち、腸には内容物まで残されていた。皮膚と爪は、数千年間無酸素状態だったために角質化し黒くなった。泥炭地に多く生えているミズゴケが分解するときに発する化学物質により、遺体の腐敗は抑止されていた。つまり、泥炭地という環境がタイムカプセルの役割を果たし、2400年が経過しても生きてるかのようなミイラに仕上ったというわけだ。このミイラは男性で推定年齢はおよそ40歳、身長は当時としても比較的低めの161cmでトーロンマンと名付けられた。 革製の帽子を被り、腰周りには、革のベルトを着けており、首の周りには絞首された紐がきつく巻きついていた。考古学者によればトーロンマンは、2400年前に盛んだった宗教儀式によって生贄の為に選ばれ絞殺された人物ではないか、と推定している。