ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

エルメスに名前使用を断った女優バーキンさん死去。

価格が163万円もする高級バッグHERMESバーキン(⬆右)の生みの親とされる女優のジェーン・バーキンさんが76歳で亡くなった。彼女の名を冠したバッグ「エルメスバーキン」は1984年、パリからロンドンへ向かうエールフランス航空の機内でそのアイデアは生まれた。パリを拠点に活躍していたイギリス人女優のジェーン・バーキンは、彼女のトレードマークである籐のバスケット(⬆左)を頭上のコンパートメントに詰め込もうとした時、中身が座席や通路にこぼれ落ちてしまった。幸運なことに、隣にはHermèsのエグゼクティブ・チェアマンであるジャン=ルイ・デュマが座っていた。「母親になったばかりの自分のニーズを満たしてくれるデザイナーズバッグがない」というバーキンの不満を聞き、2人は理想のバッグのデザインについて機内で長々と語り合った。そして、デュマはエチケット袋の裏に理想とするバッグのスケッチを描き出した。これがバーキンバッグ誕生の瞬間だった。バッグの広々とした内部、頑丈な構造により、実用的なバッグとしてHERMESバーキンは忽ち 大ヒット商品となったが、2015年 - ジェーン・バーキンは、カーフスキン(生後6ヶ月以内の仔牛の革)、アリゲータースキン(ワニの腹部の皮)、オーストリッチスキン(ダチョウの革)などHERMESが希少動物の皮を素材としてバッグを製造している事を懸念し、バッグから自分の名前を削除するよう申し入れた。これに対して、HERMESは、使用する皮革について、より安全でより倫理的なルールで仕入れを行うと彼女に約束し、バーキンの名前をそのままバッグに使うことが許されたのだ。