エンゼルスの大谷翔平選手が、9月4日行われたオリオールズ戦に「2番・指名打者」で先発出場する予定だったが、右脇腹の張り⬆のため急遽スタメンを外れた。大谷選手は8月23日に右肘の内側側副靭帯の損傷が発覚。投手としては今季登板しないことが決まったが、打者としては出場を継続していた。しかし最近、本塁打が今季ワーストの10試合48打席出ていなかった。右肘の損傷に続く右脇腹の筋肉痛とシーズン終盤に入って大谷翔平は満身創痍の状態だ。ところが、日本のメディアは現在2位に9本差をつけHRキング争いの首位に立っている大谷の打棒の行方を気にしている。それで思い出したのは、7月にボクシングで世界4階級制覇を成し遂げたばかりの井上尚弥選手に向かって「5階級制覇はいつ?」と質問した記者に向かって井上選手が憮然として放った「他人事(ヒトごと)だと思って!」という一言だ。確かに、日本のメディアは「次はどうなる?」ばかりを気にしてアスリート本人の体の心配などまったく気にかけず無神経な質問を繰り返す。満身創痍の大谷選手も「HRキング争いは?」と質問されれば「他人事だと思って!」と怒るに違いない。SNS上には「今シーズン働きすぎだから少し休んだ方がいい」「正直もうゆっくりしてほしい」などファンからの慰めの言葉が溢れたことで大谷選手は、きっと心が休まるに違いない。