ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

牧野富太郎の人生の半分しか見せなかったNHK「らんまん」。

NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデルとされ、世間の注目を浴びた天才植物学者・牧野富太郎⬆。彼の本当の人生は、テレビドラマの主人公のイメージとは程遠い破天荒な人生だった。牧野富太郎は、20歳をすぎた頃に、出身地の高知で従姉妹の猶(なお)という3歳年下の女性とすでに結婚していたにもかかわらず、上京後の明治20年(1887年)東京大学の植物学の研究室に通っていた25歳の富太郎は、14歳の少女・寿衛と出会い、熱烈な求愛をして自分が高知の資産家の御曹司であると匂わせ、 寿衛と結婚。富太郎の実家の造り酒屋「岸屋」はたしかに裕福な旧家だったが、その財政を私物化した富太郎が魔法の財布のように使い倒して破産させてしまった。実家の破産を知った富太郎は故郷高知へと戻ったが、何を考えたのか高級旅館に宿泊し、宿泊代だけで80円(現在の80100万円程度)を散財。「高知西洋音楽会」を組織して音楽活動に夢中になっているうちに、東京の長女が病気になり、死んでしまう。この間、妻の寿衛から何通も届いたSOSの手紙には一度の返事も書かず、ただ、ただ、自分が楽しいことにだけ夢中だった男、牧野富太郎。「らんまん」どころか、修羅の道のどまん中を行くような人物だったのだ。NHKが牧野富太郎をキレイごとだけで描かずに破天荒だった実際の人生をリアルに描いた方が、さらに視聴率がアップしたに違いないのに(笑)