ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

テレビの申し子、黒柳徹子がテレビのクビを締めている。

1976年から続いているトーク番組「徹子の部屋」。黒柳徹子さんが有名人のゲストを迎えて対談する半世紀近く放送され続けているという長寿番組だ。先日、たまたま番組を見て驚いた。番組終了の際に黒柳徹子が自ら「番組の見逃し配信はTVer(ティーバー)で」とアナウンスしているのだ。TVer(ティーバー)とは、インターネットの見逃し無料配信動画サービスだ。つまり、テレビにとって最大の敵であるインターネットで「見逃した番組を見てください」というおすすめだ。いってみれば、「TVerを見てください」というアナウンスは、黒柳さんもテレビ局も自分の首を締めているようなものだ。なぜなら、テレビ局が「ネット配信」の視聴をアナウンスすることで、インターネット通信を視聴できるテレビの普及台数がどんどん増えているからだ。ネットリサーチ会社マクロミルの調査によれば、2022年4月現在で家庭のテレビの41.8%がすでに「ネット通信」の動画を視聴できる機種に置き変わっているという。TVerをテレビで見るということは、視聴者は「テレビ放送」を見るのではなく「ネット通信」を見ているのだ。こうして「テレビ放送」を視聴する人々が次第に減り、テレビ離れがますます加速してゆくというわけだ。大型のテレビ画面は、面白さに欠けるテレビ局制作の番組放送波を受信するより、ネット配信で自分の好みのゲームや映画を拡大して見るための画面へと用途が変わりつつある。テレビの草創期からテレビで活躍してきた黒柳徹子さんも今年8月で90歳、テレビ放送の衰退とともにテレビからフェードアウトしてしまうのだろうか。