エンゼルス・大谷翔平投手が、敵地・ブルージェイズ戦に今季11勝目を狙ってマウンドに立った。投げ合ったのは、リーグ3位の12勝を挙げ、防御率2・66と大谷を上回る成績を残している右腕のマノア。お互い譲らずに6回までスコアボードには0の数字が並ぶ緊迫した試合展開となった。しかし、0-0で迎えた6回表の大谷の第3打席で試合は大きく動いたのだ。この回、先頭のフレッチャーがレフト前にヒットを放ち出塁。続く2番のトラウトが四球で走者一・二塁とチャンス拡大した場面で大谷に第3打席が回った。大谷はマノアが投じた8球目、95マイル(153キロ)の高速シンカーにくらいつくと、これが投手マノアの前に転がるゴロとなった。マノアはまず二塁へ送球しこれはアウト、一塁へ懸命に激走する大谷への送球もアウトの判定⬆でゲッツーが成立と思われたが、大谷は自信満々のセーフのリアクションで一塁を駆け抜け、塁上へ戻った。エンゼルスはチャレンジを要求。ビデオ判定で判定がセーフに覆ると大谷は塁上でニッコリ笑顔。この後、レンヒーフォがレフト前にタイムリーを放ち、フレッチャーが生還してエンゼルスは貴重な1点を先制し、投手大谷に勝利投手の権利が生まれたのだ。この大谷の激走、全力プレーこそが、自らの今季11勝目を呼び込む貴重な先制点を生み出せたシーンだったと言えるだろう。