ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

なぜアメリカ人は「宮﨑駿のジブリ」がキライなのか。

日本では大人気のジブリの宮﨑駿作品。しかし、アメリカ人は、宮﨑駿作品に興味を持ってないように見える。ジブリ映画のアメリカでの興行収入を見ても『もののけ姫』:220万ドル、『千と千尋の神隠し』:1000万ドル、『ハウルの動く城』:470万ドルとヒット作品の目安である興行収入5000万ドルに遠く及ばない。このアメリカでの不人気について、イギリスの日本文化研究者のスーザン・J・ネイピア女史は、「ジブリを観ると、ユダヤ・キリスト教的な西洋の視点とは逆に、人間は必ずしも地球を支配する種ではない、という実感を持つ事が出来る。日本でセンセーションを巻き起こしたが、アメリカでの公開には紆余曲折があった。米国のジブリ作品の配給会社ミラマックスは、特定のキャラクターが善人なのか悪人なのか、善き神なのか悪しき神なのか知りたがった。他にも、"音響が壊れたのかと思うような"静寂を嫌い、独自に音響効果を加えようと試みたりもした。また、多くの米国人は「アニメは子供の物」と考えている。結果として米国での興行は失敗に終わった。ディズニーの「歌って踊って」の作品に慣れた観客に、「もののけ姫」などのような作品は、まだ早かったという説が有力である。米国はいまだに善と悪、黒と白といった、明確な価値観が刷り込まれていて、それはアメリカンドリームの根幹を成している。一方で日本の文化は無常観に基づいている。良い悪いではなく、より複雑な世界なのだ」。つまるところ、宮﨑駿作品は余りにも日本的な価値観で創られていて、理解しがたいという事のようだ。