ニュースキャスターの辛坊治郎氏⬆が、安倍元首相暗殺事件で逮捕された山上容疑者が警察の取り調べに対し「特定の宗教団体に恨みがあった」と供述していたとするマスコミ報道について苦言を呈した。早い段階からSNSやネットニュースで「統一教会」の名が出ていたにもかかわらず、マスコミは「統一教会」による記者会見があるまで「とある宗教団体」と実名を伏せ続けていた。「統一教会」が釈明の記者会見を行ったあとにマスコミ各社は堰を切ったように「とある宗教団体」がら「統一教会」へと一気に表現を変えたのだ。これについて辛坊氏は、実名を伏せていたマスコミの姿勢について、「最近、大手のマスコミが信用されなくなってきているのは、ネットでバンバン話が出ていて、明らかにデマではなく簡単に裏が取れるようなことでも『とりあえず名前出すのやめとこう』となっている」と指摘し、既存のマスコミの信用度が下がりつつある現状を嘆いた。今回の事件で、暗殺現場の画像の速報性、暗殺犯の殺害動機に重要な関わりのある「統一教会」について正確な情報をいち早く伝えたネット情報に比べて、マスメディアが事件の核心部分である統一教会の名を伏せて伝えた事は、結果としてネットの情報に遅れを取ったといえるだろう。視聴者へ伝える情報をテレビ局が自らの手で「サジ加減」する、そういう「奢った姿勢」を続ける限り、マスメディアがネット情報に勝つことは決して無いだろう。