ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

2Rでは「倒しに行かないよ」でドネアをKOした井上尚弥。

WBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王座統一戦、ノニト・ドネア(39)と井上尚弥(29)による2年7カ月ぶりの再戦。前回の試合で井上は2Rにドネアの強烈な左フックで右目眼窩底骨折、鼻骨骨折を負い、右目が見えない状態で12Rをフルに戦って判定による辛勝だった。そして今回、ドネアは、1R終盤に井上の連打を浴び、右ストレートをテンプルに浴びるとマットに尻から落ちた。そして2R,ドネアは井上の左フックでグラつき、足がもつれてよろめき、最後はロープ際の連打から左フックを浴びてマットに沈んだ。2回1分24秒TKO。あまりにあっけない264秒間の試合だった。井上は、1R終了間際にドネアをダウンさせてコーナーに戻るとセコンドに向かって「2Rはいかないよ」と伝えた。試合後その理由について「自分の性格上、出てしまう(=ラッシュをかける)と思ったので自分を冷静にさせるためにもセコンドには“いかないよ”と言った」と語り、2Rの最初は様子を見て戦おうと思ったが、左フックを打ってドネアの足がフラついたのを見て前に出ると決断したのだという。1R終了間際に相手をダウンさせたら、相手がダウンのダメージから回復する前に2R開始から猛ラッシュをかけるのがボクシングのセオリーだ。それをあえてしようとしなかった井上尚弥の沈着冷静さには全くもって舌を巻く。彼の無双はまだまだ続きそうだ。