ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「才能ないから辞めろ」若き日の欽ちゃんを助けた深見千三郎。

1980年代のお笑い番組の企画制作で次々と最高視聴率を稼ぎ出し、番組視聴率の合計で「視聴率100%男」と呼ばれたコメディアン萩本欽一さん(⬆上写真右)。その彼が、高校を卒業して浅草東洋劇場でコメディアンの修行を始め3ヶ月経った頃、劇場の演出家から「3カ月たったけど、コメディアンのコの字もない、才能がない、無理だから辞めるなら今のうちだから』と言われたという。欽ちゃんがしょんぼりしていると師匠の深見千三郎 さん(⬆上写真左)から「何かあったのか」と問われ事情を話すと、『ちょっと待ってろ』と言って演出家に会いに行き1分ぐらいしたら戻って来て、『俺がちょっと話したらずっといればいいって』」と話をつけてくれたと言う。すると辞めろと言った演出家が欽ちゃんを訪れ「今お前の師匠来たよ。『あいつ才能ないけど返事のハイだけ、あんな元気のいい返事をする子は置いといてくれ』って言いに来た」と明かしたという。そして「欽坊な、この仕事っていうのは誰かファンが付くっていう、そういう仕事なんだよ。お前みたいな下手なやつにファンが一人(師匠)いるっていうのは、それはお前は才能があることだ。二度と辞めるんではない」と言われたと言う。長門勇東八郎萩本欽一、ビートたけしなど有名コメディアンを育てた名伯楽(人を見抜ける人物)深見千三郎さんの目に狂いは無かったという、欽ちゃん駆け出しの頃のエピソードだ。