ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「芸人は野たれ死ぬのが最高なのに」たけし上島竜兵を嘆く。

ビートたけしが、自ら命を絶ったお笑い芸人ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(享年61歳)を追悼するコメントを発表した。「40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑って逝くのが理想であって、野たれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい」と悲しんだ。たけしは、お笑いの師匠であった浅草のコメディアン深見千三郎氏の「死に様」を思い浮かべたに違いない。深見は、たけし以前に東八郎萩本欽一などの師匠でもあり、「浅草に深見以外に師匠はいない」といわれた浅草コメディ界の重鎮だった。ギターなどの楽器を操りタップダンスを踏むなど多芸多才。アドリブや時事ネタから、浅草という場所柄の下ネタまでをも盛り込むコントなど、戦後の浅草芸人の代表だった深見氏は、1983年2月2日早朝、自宅であるアパートの自室でタバコの火の不始末が原因で火災を起こし、折りしもはしご酒をして泥酔していたために逃げ遅れ59歳で焼死した。深見の葬儀のあと、たけしは、友人の放送作家高田文夫に「深見のおとっつぁんもバカだよな。死んだら人が焼いてくれるのに、自分で焼いちめえやんの」とお笑いに徹した人生を送った師匠について語ったという。「死に様」でも笑いが取れるのが本当の芸人、「自殺では笑いが取れない」とたけしは言いたかったに違いない。