イギリスの朝刊紙Metroが、「なぜ我々は日本のアニメを馬鹿にせず、真剣に観るべきなのか」というタイトルで特集記事を組んだ。「日本のアニメは、誤解された芸術である。『幼稚である』とか、『子供向けのカートゥーン(漫画)』と分類するのは、あまりにも浅はかで、考える努力が足りていない。全てのアニメーションが子供向けではないことは誰でも知っているはずだ。例えばNetflixアニメ『リック・アンド・モーティ』や『サウスパーク』などは、子供達にとっては機知に富みすぎていてむしろ大人向けの内容だが、それでも人々は自分の狭い考えだけに基づいて、アニメ映画やテレビ番組を真剣に観ようとはしない。日本のアニメは、上記の米国作品以上に誤解を受けていると言えるだろう。しかし、ジブリ作品は日本アニメの素晴らしい好例である。『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』の制作者たちは、若者と高齢者、そのどちらをも魅了する力を持っている。ディズニーは最近になってようやく今までよりも複雑で、胸が痛くなるような物語が持つ可能性を探り始めたが、ジブリ作品は数十年の間、死や戦争などの話題を扱ってきたのだ。多くの英国人がアニメを過度にセクシャルな物と捉えているが、日本アニメはそのような分類をされる内容とは程遠い。もし偏見を取り除けば、幻想的で、目の保養となる、丹精をこらしたアニメーション技術を楽しめるだけではなく、深く、歴史性に満ちた、繊細で、膨大な数の人たちと繋がる事が出来る、人を惹きつけてやまないテーマがあることに気づくだろう」。アニメは子供のモノと考える欧米人に日本アニメが受け入れられる日は果たして来るのだろうか(笑)