テニスの全豪オープン女子シングルス準決勝、事実上の決勝戦と言われるグランドスラム23回優勝を誇る女王セリーナ・ウィリアムズと対戦した大坂なおみ選手。勝敗を決する第2セットの第8ゲーム。元女王にゲームカウント4-4と並ばれた。第1セットを奪って引き寄せていた流れが断ち切られ、さらにズルズルと行きかねない大ピンチ。すると大坂は自分のダブルフォールトを映し出すモニター画面を凝視、厳しいコースを突いたための積極的なミスだった、と自分に言い聞かせ瞬時に気持ちを切り替える。「穴が見つからないセリーナとの対戦はいつも難しいので、『自分に何ができるか』ということに集中しました。彼女ではなく自分自身に、ということだけを考えてプレーしました」と試合後に語ったように、「彼女ではなく自分自身が何ができるか」に集中し、迎えた第9ゲームと続く第10ゲームも4ポイント連取でキープし、憧れ続けてきた元女王との4度目の対決を圧勝で制したのだ。試合後のインタビューで「最初はちょっと恐怖と緊張感を覚えてしまった。でも、そこから自分のペースを取り戻すことができた。ずっと取り組んできたリターンを何度も生かすことができたし、私自身、レベルアップしていると感じている」と語った大坂なおみ選手。セリーナ・ウィリアムズ選手に代わって新女王として君臨するレベルに、彼女は達したと言えるかも知れない