アメリカの医師・科学者ら200人が連名でビタミンDの濃度が低いと新型コロナウイルスに感染しやすくなり、重症化もしやすくなることを防ぐため、ビタミンDの摂取量をすぐに増やすように米国国民に求める公開書簡を出した。ビタミンDの不足は血液に影響を与えて免疫反応に乱れが生じるといわれ、アフリカ系アメリカ人やホームレスに見られるコロナ感染後の重症化は、ビタミンD欠乏症が関係していると研究者は指摘している。また、イタリア・ギリシャ・スペインといったコロナ感染が深刻な被害をもたらしている国々では、ビタミンD欠乏症の割合が70~90%にのぼっているという。では、日本人のビタミンDの摂取量はどうなのか。平成27年国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンDの平均摂取量は7.5㎍で、健康維持に必要な摂取量の目安を十分に満たしており、 そのうち魚介類からの摂取が5.8㎍と全体摂取量のの77.3%を占めているという。昨年、コロナ禍の日本に1年間滞在した英国人医師キャンベル・ドクターも、日本で感染者が少ないのは「文化(マスク、換気)、魚食(ビタミンD摂取)、肥満率が少ないのが理由だ」とyoutubeで語っている。身近に迫ってきているコロナ感染から自分の身を守るために、手洗いやうがいの励行、マスク着用、濃厚接触を減らす、といった対策のほかに ビタミンDを摂取して「免疫力を高める」ことが重要だろう。ビタミンDの研究を行っている神戸学院大学栄養学部の田中教授は「ビタミンDを受け取る受容体が多くの免疫細胞に存在することから、(コロナ感染を防ぐ)免疫機能を維持するためにビタミンDを沢山摂ることが重要だと」と語っている。早速、焼肉を止めて魚を食べようではないか。