ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

「総理なんて考えていません」策士・菅総理誕生のイリュージョン。

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「総理なんて、全く考えていません」 これまで誰が質問しても、総理への野心をおくびにも出さなかった菅氏が新総理になった。「あんなに本人が否定しているんだから、総理なんて、なる気ないんでしょ」と周りを油断させておきながら、突然の安倍辞任の局面が来ると二階幹事長とタッグを組むことで、圧倒的多数で総理になったのだから、まるっきりの「策士」である。菅氏は始め党の元締めである幹事長の座を狙っていたが、高齢の二階幹事長は幹事長というポストを死守すべく菅に対して「次期総理として推す」というカードを差し出し、ライバル関係を協調関係に変えてしまった。菅氏は、秋田県の農家出身で、高校卒業後に上京、アルバイトをしながら法政大学を卒業後、代議士秘書を経て39歳で横浜市議となった根っからの叩き上げ政治家だ。市会議員時代には国会秘書で培った政財官の人脈を活かして辣腕を振るい「影の横浜市長」と呼ばれた。48歳で衆議院に当選後は、「ふるさと納税」を官僚の抵抗を押し切って実現させたり、労働力不足を補う外国人労働者受け入れ拡大や「携帯電話料金4割下げ」のプランなど、菅氏は「影の総理」と呼ばれるほどに「策士」としての能力を遺憾なく発揮してきた。叩き上げの政治家である菅氏は、自らの政治生活を振り返り「初めて横浜市会議員になって感じたのが、先輩議員達は意外に自分で物事を考えて決められる人は多くなかった。国会に出てきても同じだった」と語っている。菅氏が影の「策士」と呼ばれる由縁は「自分で物事を考え決められる」能力のある政治家だからなのだ。その「策士」が政治家の頂点である総理大臣という表舞台に登りつめたあと、どう動くのか。「策士が策に溺れる」ということわざもあるが、彼が得意としてきたイリュージョン(大掛かりな装置を用いる奇術)に先ずは注目してみようではないか。