ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

優勝した大坂なおみ、日本人を「祖先」とは思ってなかった。

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テニスの全米オープン女子シングルスで2度目の優勝を果たした大坂なおみ選手は、9月14日(日本時間)に自身のTwitterを更新し、「私は私の祖先たちに感謝したいと思います。なぜなら、私の血管には、祖先たちの血が流れているのだと思い起こすたびに、『負けるわけにはいかない』と思えたからです」とつづった。たしかに優勝トロフィーを手に記念撮影をする大坂なおみ選手は、父方の祖先であるハイチ風のファッション姿で写っている⬆。日本のマスコミは、グランドスラム3度目の制覇で大阪選手に「国民栄誉賞を」と騒ぎ立てているが、彼女が言う祖先はどうやら黄色人種の日本人ではなく黒人系ハイチ人という認識のようだ。前回のウエスタン・アンド・サザンオープンでは、白人警官による黒人男性銃撃事件に抗議して準決勝の試合を棄権すると発表した際に、「私はアスリートである前に黒人女性です。また、黒人女性としてテニスをするよりも大事なことがあると感じています」と、自分は人種差別を受け続けている黒人の側の人間であると立場を明らかにしていた。大坂なおみ本人が綴った「私の血管には、祖先たちの血が流れている」という言葉には、人種差別と戦う彼女の強い意志が見て取れる。北海道に住む彼女の母方の祖父の喜びの声を一斉に伝えた日本のマスコミとは違って、日系人の自分ではなくハイチ系の祖先を持つ自分という選択をした大坂なおみの「自覚」は、重くて深いと言えるだろう。「祖先たちの血が流れているのだと思い起こすたびに、『負けるわけにはいかない』と思う大坂なおみ、純日本人の錦織圭と違って(笑)その反骨精神をもって女子プロテニスの世界でこれからもさらなる金字塔を打ち立てるに違いない。