ラグビーW杯、日本が優勝候補の一角であるアイルランドに10度目の対戦で初めて勝利する奇跡を起こした。TV観戦していて、テンポの速い日本のラグビーに、格上のアイルランドが手を焼いている様子がアリアリだった。日本ペースで試合は進み、速いテンポの連続攻撃にアイルランドがついていけないという場面がしばしばだった。9−12の僅差で前半を終え、後半18分に途中出場の福岡選手がついに逆転のトライを決める(⬆写真)。試合後、福岡選手は自身のTwitterに「奇跡なんかじゃない! W杯第2戦アイルランドに勝利! 急遽変更での出場だったけど、チームのみんなが最高のパフォーマンスをしてくれたおかげで、良いトライを取ることができました!」とツィート。敗れたアイルランドのロリー・ベスト主将も「こちらもミスもありましたが、日本がよいプレーをした。結果は残念ですが、日本チームが強く当たってきた」と日本FW陣の力強さをたたえた。日本の勝因は、出足の鋭いディフェンスを貫いた事とタックルが激しく的確だった点だ。アイルランドの大型フォワードの突進には、下と上への2人がかりで止める「ダブルタックル」で食い止めて後退させ、相手の攻撃を最後までリズムに乗せなかった事が大きかった。リーチ・マイケル主将は「やってきたことをすべて出した。選手が勝ちたいというメンタリティーが一番重要。(選手の)意思統一できたことが大きい」と勝因を語った。今回の勝利が福岡選手が言うとおり「奇蹟なんかじゃない」ことを日本代表がこの試合で貫き通した「攻めの姿勢」から学ぶことができた。