ノーネクタイのMy Way

ネクタイを外したら、忙しかった時計の針の回転がゆっくりと回り始めて、草むらの虫の音や夕焼けの美しさ金木犀の香りなどにふと気付かされる人間らしい五感が戻ってきたような感じがします。「人間らしく生きようや人間なのだから」そんな想いを込めてMywayメッセージを日々綴って行こうと思っています。

コロンブスの卵はコロンブスの卵ではなかったお粗末な話。

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1504年、コロンブスの新大陸発見を祝う凱旋式典で「誰でも西へ行けば陸地にぶつかる。造作も無いことだ」などとコロンブスの成功を妬む人々に対し、コロンブスは「誰かこの卵を机に立ててみて下さい」と言い、誰も出来なかった後でコロンブスは軽く卵の先を割ってから机に立てて見せた(⬆上の図)。「そんな方法なら誰でも出来る」と言う人々に対し、コロンブスは「人のした後では造作も無いことです」と返した。これが『コロンブスの卵』の逸話であり、「誰でも出来る事でも、最初に実行するのは至難であり、柔軟な発想力が必要」「逆転の発想」という意味で昔から使われている有名な故事だしかし、コロンブスの卵発言から250年経ってからフランスの哲学者ヴォルテールが、「これは建築家ブルネレスキの逸話を元にした創作だ」と指摘し、会話の内容などもそのまま流用されていると暴露した。元になった逸話とされるのは、コロンブスが「卵発言」をした約100年前1410年代まで話は遡る、フィレンツェの大聖堂のドーム部分の設計に皆が難儀していた際、ブルネレスキは設計図面も完成模型も見せないまま「私に建築させて下さい」と立候補した。他の建築家たちが大反対したところ、ブルネレスキは「大理石の上に卵を立てられる人に建築を任せてみてはどうか」と提案。誰も出来なかった中で、ブルネレスキは卵の底を潰して立てて見せた。当然の如く周囲から批判されたが、ブルネレスキは「最初にやるのが最も難しい。もし先に図面を見せたら、あなた達は真似をしたでしょう?」と切り返した。』という逸話である。「最初にやることが重要」という故事として使われる「コロンブスの卵」の話が、実は「コロンブスの卵」では無かったというお粗末、お後がよろしいようで(笑)