最近のサプリメントCMで「ヤメると損です」と訴えるのをよく見かける。つまり、飲んでみたけど効果なし、と飲むのを中止する人がそれだけ沢山居るという事の証しだろう。先頃、国民生活センターが錠剤・カプセル状の健康食品を 10 銘柄ずつ、合計 100 銘柄を選定しテストした結果、その内の4割が規定時間以内に成分が溶けずに体内に吸収されていない恐れがあると指摘した。６年前にはアメリカの医師らが医学誌に「もう十分、ビタミンやミネラルのサプリメントに金を浪費するのはやめよう」という衝撃的な論文を発表して、米メディアで大きな話題を呼んだ。医師らは過去の研究から、ベータカロチンが肺がんリスクを高める可能性や、ビタミンEや高容量のビタミンAの摂取が死亡率を高める可能性などが明らかになっているため、サプリメントを安易に摂取するのは避けるべきだとし、健康になりたいのなら、効果のないサプリメントにお金を浪費するより、果物や野菜、ナッツ類、豆類、低脂肪の乳製品などの食品を食べて毎日適度の運動をすべき」だと語っている。我が国でも健康食品業界の売上が２兆円を超えており、単純計算すれば一人当たりのサプリメントの消費額はアメリカより多い計算になる。健康食品のすべてに当てはまるとは言い切れないが、飲むだけで健康になったり痩せたりする魔法のような成分などあるわけもなく、本当に健康を維持したいと願うなら、医師が言うように、サプリメント（健康食品）にお金をムダ使いすることをせずに、「ヤメると得する」ことにいち早く気づくべきだろう（笑）
