東京オリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の屋根がようやく完成した。この後、芝生の敷設などフィールドの整備や客席の取り付けを行い、11月末の完成を目指しているという。新国立競技場の外観が完成したのを受けて、SNS上では「デザインがダサ過ぎる」と言う声がしきりに上がっている。「便器」や「ちくわ」や「ゼロ」のカタチだなどと皮肉られ、最初のデザイン案「ザハの方が良かった」という声もあがっている。そのザハ・ハディド氏が設計した最初の設計案では経費がかかり過ぎるという理由で現在お目見えしたデザインが採用される結果になったのだが、なぜこれほど悪評を呼ぶほどの結末になってしまったのだろうか?その理由は、ザハ氏の案で「観客席」の工事をすでに請け負っていた「大成建設」が、観客席用の大量の建築資材や下請け業者をあらかじめ抑えていたため、それをムダにしないようにするために観客席の設計は最初のザハ氏の設計を踏まえたものとなり、その上を覆う外観デザインだけをザハ氏のデザインの模倣にならないようにした結果、「便器」の形をした外観デザインが出来上がってしまったというわけなのだ。つまりは、オリンピックの競技者や観客のことよりも工事業者の「大成建設」の都合を優先して進められてきた新国立競技場の建設工事、まるで便器のようなダサ過ぎるその外観を見て、来年のオリンピックに世界各国から訪れてくる人々はどう思うのだろうか。