世界の自動車専門雑誌が、一斉にEV電気自動車市場に冷たい風が吹き始めたと報じている⬆。2023年上半期の電気自動車販売量は434万台で昨年同期より41%増えたが、
昨年61.2%増えたのに比べ、成長速度がかなり鈍化しているのがわかる。今年、夏場の自動車売場で、電気自動車をすべて販売するのに2ヶ月かかったのに、ガソリン車は1ヶ月、ハイブリッド車は3週間しかかからなかったという。EV車普及に全力を挙げている中国では200社以上のEV自動車メーカーのうち15社が破産危機に置かれており、中国電気自動車メーカー大手の「ウェイライ」は人材10%に相当する2700人をリストラすると発表した。米国電気自動車(EV)大手のテスラは、2023年7~9月期決算は純利益が前年同期比44%減の18億5300万ドル(約2800億円)と採算が悪化し、販売の拡大ペースも鈍っている。GMも電気自動車トラック工場の稼働を予定より1年遅らせると発表した。一方で我が国トヨタは、HVハイブリッド車(ガソリン+電動)の販売台数が過去最高水準の169万台に達し、HVはガソリン車と遜色ない利益を生み出すようになって営業利益全体の3割を稼いでいるという。投資家や環境保護団体から、EV電動車に対して積極さが足りないと批判されてきたトヨタ自動車だが、どうやら現時点では値段の高いEV車よりHV車のほうが世界のニーズに合ってるようだ。