強度重量比が最も高い金属のひとつであり、航空宇宙産業レベルのチタニウムを採用したiPhone 15 は“史上最も軽量なスマホとしていま人気を呼んでいる。ところが、「iPhone 15 Pro」について、過度な発熱⬆など、ボディ設計のクオリティをめぐる懸念がアメリカ国内で相次いでいる。軽量化のためのさまざまな「妥協」が原因とみられるという。米国の各メディアが行ったテストの結果では、15 Proの表面温度は充電時などに38度を超えることがあり、中には46.7度に達したとの報告もある。これは手で持てないほどの高温だ。さらに、ボディの素材にチタンを採用したことで、指紋によってボディが変色したり、深い傷がつきやすくなったりする問題が生じているほか、耐久性が低下した可能性も指摘されている。スマホを厳しい耐久テストにかける動画で知られるYouTubeの人気チャンネル「JerryRigEverything」を運営するザック・ネルソンが、両手で15 Proを持ち、親指で背面を強く押すと、背面のガラスがすぐに割れてしまった動画を配信。ネルソンは、この方法で11年間にわたりスマホをテストしてきたが、こうしたかたちで壊れる端末はほとんどなく「特にiPhoneは絶対に壊れない商品だった」と説明している。現在、発熱問題が生じているチタニウム製の15 Proの数は不明だが、アップルがこの問題に対処するかは今のところ不透明だ。iPhoneの販売はすでに低迷しているが、アップルがこの問題に対処しなければ、新モデルの売れ行きに大きく影響する可能性がありそうだ。