W杯グループリーグ第二戦、圧倒的なスピードとパワーを誇るセネガルをテクニックとチームワークで封じてみせた日本。試合後の記者会見で引き分けに持ち込まれた理由を尋ねられたセネガルのシセ監督は、得点した乾や本田ではなく背番号15番(大迫選手)の存在をその理由に挙げた。「サネとクリバリという我々のセンターバックが二人がかりでストライカーの15番(大迫選手)を抑えきることができなかった。しかも彼(大迫選手)はつねにデフェンスラインにプレッシャーを掛け続けていた」とその悩ましい存在について語ったのだ。「我々のクリバリと15番(大迫選手)はフィジカル的に互角だった。彼には多くの問題を作られた」とイタリアセリエAで屈指のフィジカルを誇る身長195Cmのクリバリ選手に臆せずに向かっていった身長182Cmの大迫選手を称賛した。確かに大迫選手はセネガルの最終ラインとの駆け引きを繰り返し、ゴールこそ無かったものの攻撃の起点となることで日本チームを牽引していた。その重要な動きが相手チームの監督の目には悩ましい存在として写っていたというわけだ。試合後のインタビューで大迫選手は「得点するチャンスがあった中で決めることができなかったことは反省点だ。守りは重たくて大きいセネガルの選手を相手に良い守備ができたことはチームのためになれたと思う」と語っている。同点ゴールを挙げた乾選手と本田選手が主役を務めたセネガル戦だったが、敵将も感嘆した「大迫選手」がセネガルのデフェンスラインに絶えずプレッシャーを掛け続けた地道なプレーも称賛されて然るべきだろう。